「ええと、この方が先日話したダイさんこと、水沢祐大さんです」
「どうもー、MMPOBのダイでーす」
以前ダイさんとお話する機会があったときに、何かあったら相談させてくれと連絡先を交換した。夏合宿が近付き、講師はどうするああすると会議中に話していたときに思い出したのがダイさんだった。
三井先輩の件があって、みんなは向島の得体の知れない人間に対して警戒を強めていた。そりゃそうだろう。講師をお願いするにしてもまずは顔合わせをしてその人が実在するのか確認しないと。
そんなことを思いながら星港の街を歩いていると、ダイさんから声をかけられたのだ。ちょうど仕事終わりで帰るところだったと。確かにここは通信端末を売る店の前だけど。そんなこんなで現在に至る。