『続きまして、チーム・レッドウィングの皆さんです! よろしくお願いします』
今年の盆は、例によってバイト三昧だとばかり思っていた。盆正月に各種イベント、雨雪台風悪天候。稼ぎ時っちゃ稼ぎ時。なのに俺は人でごった返す星港市中心街にいる。
街のど真ん中に設置された特設ステージでは、この祭に参加しているチームの連中がインタビューを受けている。重厚な機材から発せられる重低音が空気を振るわせ、腹の中まで叩いてくる。
『今回のテーマは火の舞ということで、衣装も振りも見事に不死鳥ですね!』
『ありがとうございます』
「飯野、撮ってるか」
「おうよ、バッチリだ!」