「こーた〜、もうちょっと姿勢良くしなきゃマイクに声入らないよ〜? そんなんで来期アナとしてやっていける〜?」
「私は来期以降もミキサーなのでご心配なく」
「何てったって今日も圭斗先輩は素晴らしいんだ!」
「野球もポストシーズンなんですよCSは残念でしたけど来シーズンこそはテッペン取ったるんですよッ!」
「いや、うちだってそこは譲れないぞ」
ざわざわとしたサークル室では、会話をするにも声を張らなければ通らない。それだけみんな好き勝手にやっているということだ。それを黙って見ている圭斗こそ、何を考えているのかわからない笑顔だ。