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気功とは何か、何をすることなのか・9

【新米講師の誕生】

  僕が気功を習い始めて1年半で、林茂美先生から講師に推薦されたのには二つの理由がある。
  一つは、当時、気功の指導員がいなかったからだ。
  名鉄カルチャースクール(旧:熱田の森文化センター)で気功を担当していた若い女性の先生が、突如、辞めてしまった。
  しかも、4月からの新講座が始まって一週目のことだった。
  1990年のことである。
  講師を派遣していた(?)林先生は、何人かのめぼしい人たちに電話をかけた。
  勿論、僕より先輩の人たちばかりだ。
  しかし、全員に断られた先生は困り果てた結果、僕に白羽の矢を立てたのだ。
  鍼灸院で治療をしていた僕に電話が掛かり、先生は「和気さんしか残っていない」という旨のことを話した。
  そして、僕は、その年の4月の第二週目から講師としての道を歩み始めたのだった。

  二つ目の理由は、僕が鍼灸師をしていたことにある。
  林茂美先生自体が鍼灸師で、気功教室の中でも、経絡経穴の話を多く取り入れていて、そんな話が出る度に、僕は周りの人たちに、ツボの場所などを教えて廻り、それが先生の目に入り(当たり前か)、しかも、大雁功でも、自分で言うのもおこがましいけれど、教室のなかではかなり上手い方だったので、先生の頭に浮かんだのだろう。

  そんな訳で、気の感覚もない、気の訓練についての知識もない僕は、先輩方を先おいて経絡経穴と大雁功だけで気功の講師になったのであった。
  
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