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禁断の書

早く書き上げたい小説のプロローグ的な部分です。
魔力のない少女が、ひょんな事から手にしてしまった魔術書を巡り、戦うファンタジーの予定です。
早く書きたいんだけどなぁ……。


***

「“燃える赤き炎よ、彼の者を焼き尽くせ”!」

 凛とした強さを持つ声が、清閑とした谷底に響き渡る。
 谷底に広がるのは、大きな岩だけ。そこは生命の息吹など感じられぬような、冷たい場所だった。
 辺りを埋め尽くす、大きな岩。その上で、手に一冊の本を持った女性はそう叫んだ。
 腰よりも長いまばゆいばかりの金髪を、風に靡かせていた。
 彼女の白い手は、目の前にいる漆黒のマントを着た人物へと伸ばされていた。
 声に呼応するように、刹那、その本が小さく光り、女性の伸ばした手の指先からは炎が現れた。
 赤々と燃えるそれは、空を切る音を響かせ、男を目掛け素早く飛んで行く。
「くっ!」
 炎は男の肌を焦がす。
 人間が堪えられぬような熱さに、くぐもったような呻き声が男の口から漏れる。
 男のマントは炎により見る影もなくボロボロになり、肌は赤く爛れている。
 一目でかなりの深傷だとわかる。命さえもが危険なほとだ。
 それでも何とか堪える男の精神力の強さ。それは、驚嘆に値するほどだ。
 しかし、それが命の危険と繋がらないかと言えば、やはり話が別だ。
 男も、自分で理解しているのだろう。その表情には焦りが感じられる。
 このまま放っておけば、確実に男は苦痛を感じながら死ぬ。
 だが、その原因を作った、当の女性はそれを冷静に見つめているだけ。

「……覚えていて下さいッ。この恨み、必ず晴らしますから……ッ」
 膝を地に付きつつも、なけなしのプライドで男は女性を睨む。
 恐ろしさを感じるほどに黒い男のその瞳には、深い深い憎悪が感じられる。
 憎い。憎い。憎い。
 それは、親の敵などよりも根が深い。
 ただ、心の奥底からその感情だけが湧き上がるような様子だ。
「……何言ってるの。その傷じゃ、いくら貴方でも数十年は動けないわ」
 だが、女性はそんな憎しみの込められた瞳を向けられても、全く動じた様子がない。
 眉一つすら、動かない。
「……傷が治ったら、必ずその本を奪い、貴女を殺してやります……ッ!」
 ――傷が治ったら、か。
 男の言葉に、女は小さく目を伏せた。
 それは、男の生死に関わるほどの怪我を見ても、全く表情を変えることのなかった女の初めての表情の変化だった。
 数秒の間を置くと、再び口を開いた。
「……私はその頃にはもう生きてはいない」
 少しだけ、哀しげに。少しだけ、表情を歪ませて。
 それは、何に対する悲哀だろうか。
 ただ、女は思い出すかのように哀しげな様子を見せた。
「ならば、貴女の子供を苦しめて、苦しめて、殺すまでですよ……」
 男はククッと、喉で笑った。整った顔立ちをしているのに、どこかおぞましい笑み。
 だが、女もまた、男のその言葉に小さく笑った。
 そして、俯き気味だった顔を上げ、先ほどの哀しげな瞳とは違う、強い意思のこもった瞳を男に向けた。
「私の子供? なら、貴方にそんなこと出来るはずがないわ」
「ふっ。やってみなければ、わからないですよ」
 そんな女に男はそう返すと、フラフラと体を支えるのも精一杯な様子で体を地から起こし、やっとのことで立ち上がる。
「覚えていて下さいね」
 すると、そう付け加え、その場から消えた。
 それは、ほんの瞬きの間の出来事だった。
 残された女は、険しい表情で男の消えた場所を見つめている。
 赤い唇を血が滲みそうな程に噛み締めて、呟く。
「……渡さない。これは、アイツみたいな者には渡してはいけない……」
 谷底では相変わらず、激しく風が吹き荒れていた。風に荒れる金色の髪をそのままに、手に持っている本へ視線を向けた。
 多少の装飾は施されているものの、何の変哲もない本。
 だが、それは見た目だけの問題だ。この本には強大な魔力が秘められている。あまりに危険なものだ。
 それこそ、世界の破滅をも齎す、と言っても過言ではないのだ――。

創作者の発言

友人がね、とある漫画家さんの後書きかなんかにあった言葉に、「漫画っていう立場で『○○っていけない』とか言うのって良くないと思う」という事を言ったのですが。
つまり、多くの人がみる場所で、影響力があるような人が不用意な発言をするのは、あまり良くないのではないか、という事ですね。

……うん、言いたい事は分かるのです。よく分かる。影響力のある人の言葉って、それが良くないものであるとしたら確かに怖い。人って流され易いですよね。
でも、漫画……創作者って伝えたい事や自分の考えがあるからこそ、それを表現していくものだと思うのですよ。
そういった存在からそれらを取っては……本質みたいなものを無くすようなものではないかと思うです。
伝えたい事や自分の考えのない作品を、私は読みたいとは思わない。作品が面白いだけじゃ、やっぱり物足りない訳ですよ。面白い作品っていうのはやはりそういったものがある訳で。

うーん、どうなんだろうなぁ。難しい。

すごいなー

久しぶりに、徹夜してゲームプレイしてしまいました。あはは……(苦笑)でも後悔はしてないの。
これは、私の一番好きなゲームの欄が変わるなぁと思います。首位に躍り出る。今回プレイしたのはファンディスクで、以前本編はクリアしているのですが……ああ、改めてみるとすごいクオリティ。
あ、ファンディスクではなく、本編の方も全部のエンディングみましたよー。もう、すごい、の一言しかでない。飽きない。物語にも、構成にも、ストーリーにも大満足でした。演出も良かったし。近々またプレイし直したい。
発売から5年以上経って、漸く最近プレイした自分が本当に嘆かわしいですね。存在自体は知っていたにも関わらず、何故もっと早くしなかったんだ……!

あ。で、一応、今回プレイしたのはそのファンディスクですが、それとしてはもの凄いボリューム、クオリティですね。
とりあえず、メインストーリーみたいなのだけ、ざーっと進めましたが。すごい量なので。日常のお話な、サイドストーリー的なものはこれからのお楽しみです。ゆっくり進めます。

なるほど、終わってみたら「空の平穏」だなぁ。
夢のような世界。願った世界。本当ならないような世界。それを終わらせるのって切ないなぁ……。

現実ってなんだろう。
「現実」の反対ってなんだろう?「夢」?うーん、違うよねぇ……。夢が夢だと認識されるのは、覚めた時に夢か夢ではなかったか判断出来る「私」がいるから。それがなく、夢の世界でしか存在出来ないのであれば、それは現実になるんじゃないかなぁ。客観的に判断する立場にいられてこそだし。「非現実」が妥当かな?
私は、「現実」って満たされた可能性だと思うのですが。満たされた可能性以外が否定されたものではなく。
「こうありたい」と自分が思うものを、「こうあろう」と選択していく。自分が可能性を選んでいくのであり、たまたまそうなったとかそうでない可能性もあったがそれを消しさったとか、消極的なものじゃなくて。故に、平行世界は存在しないと思うのですが。
そもそも違う選択をしたら、もう私は私じゃない気がする。大学に行かず、今の学科を選らばなかった私はまた別の人間だなぁと思う。それまでの人生は同じだろうけど、その選択から分岐していく訳ですし。んー。


しかし、ファンディスクでは本編で報われなかったキャラの幸せそうな様子が見られて、本当に良かったです。焼き芋を夢中に頬張る彼女とか可愛すぎる……(笑)
小説やゲームで、長々と続く日常のシーンとかあまり好きではないのですが(嫌いじゃないけど、まどろっこしい)、このゲームならいいなぁと思う。キャラクターが魅力的なんですよね、本当。最初は特に好みじゃなかったんですが。今では殆どのキャラに好感を抱いています。

報われない人生だった。漸くそれが終わってから、やっぱり報われていないようで、でも何処か報われた。でも、もっと幸せになって欲しいと思ったんですよね。
なんだろう、何かを得た瞬間の終わりだけではやっぱり寂しい。確かに、それまでの自分を肯定出来る強い光なんだと思う。その瞬間に納得出来たという事は、幸せな事。だけど、人間としてもっと幸せを享受してもいいんじゃないか、というか……。
当たり前の日常こそが、今そこで笑えているという事が、彼らにとっては幸せな事で。
幸せってそこにあるものなんですよね。それに気付けたら幸せなんだ。そんな当たり前の事を改めて教えてくれます。
退屈な日常なんてなくて。どの瞬間もその瞬間しかなく、本来は輝いている筈なんだろうな。
私達は、知っている筈なのに知らない。すぐに忘れてしまう。その瞬間でしかないのに、日常性の中に埋没してしまう。それは楽で、生きやすいのだと思う。でも、なんだかとても損をしている気がします。

筆がのってる?

ここ数日、どうも文章を書く事に気分が乗っていたらしいです。
気付けば、書いていてたレポートも4千字近く。……あれ?そんなに書いたっけ、とかなり吃驚してます。まぁ興味のあるものではあったんですが。
でも、まだまだ書ける。全然書き足りないのです。
期限内に終わらない、どうしよう、と思っていたら締め切りが伸びました。授業が休講になったので。

小説も書きたいなぁ……。

母は偉大なり

最近、なんだか実家が恋しくなります。
母は大変だったんだなぁと、最近、染々と思うんです。親孝行したいなと思うんですよね。

大学から疲れて帰って来ても、レポートの合間にでも、炊事や洗濯など家事をやらなければいけなくて。
遊びに来る知人がいるからご飯に手抜き出来なかったり、あれは嫌だこれは嫌だとか言われて、「なら来るなー!」とか思うんですが、何だかんだ言ってもやっぱり美味しいものを食べてもらいたいし喜んでもらいたいから、手が掛かるものでも作る。
他にも色々で、ちょっと精神的に色々と追い詰められていた感じというか、余裕がなかったというかで……。
家事って、やって当たり前なんですよね。でもさ、私は頑張ってるんですよ。大変なんですよ。

それで思ったんですが、お母さんは、こんな風に……いや、多分もっと大変だったんだろうなぁ、と。
私は、それに対して感謝していたのかなって思うんですよね。当たり前って思ってなかったかなって。
感謝はしていたと思う。有難い事だとは分かっていた。でも、多分、それは頭の中でだけだったんだと思いますね。全然、足りないなぁって思うんですよ。


私、あんまり家が好きじゃなかったんです。
普通の家庭だと思う。端から見ても、そうだったと思う。(何を普通とするかは難しい所ですが、一般的に温かい家庭とかそういうもの、として)でも、少なくとも、私はそうじゃなくて。
なんだかボタンを掛け違えた感じがずっとしていて。違和感が拭えなくて。自分の所為だとか自分が悪いだとか思ったりして。
多分、家族が嫌いだったんですよね。そうは全然、見えなかったと思うけど。
……まぁ極普通の、本当に問題がない家庭なんて何処にもないんだろうなぁ。人が共に生きているのですから、きっと何処も大なり小なり何かあるのでしょうね。

なんかね、あの時、ああすれば良かった、こうすれば良かった、って思うんですよ。家を出ちゃってからじゃ、遅いけど(苦笑)
私が言えた話じゃないんですが、家族が傍にいるのであれば、もっと感謝して欲しいなと思う。今しか出来ない事っていっぱいありますよね。
私も、親孝行は出来るうちに出来るだけしたいなぁ。後になってからでは、本当に遅いんですよね(苦笑)
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