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地鏡を割って


執拗に私の手を引く




夏の湿度になんて言い返そうか




欲しいものではなく




ただ一方的に与えらているだけ


















どれだけ分け与えても




それはただ物と引き換えに




関係を保ちたいという




弱く拙いだけの己惚れなのに
















ひたすら暑いだけなら




まだ我慢できる




深く腕を握るから




振りほどく気力もなく




身も心も遣られていく
















日夜降り注ぐ




蝉の声に蜩に声に




いつまでも熱は高い














痕が付き火照った腕を




冷やす優しさは




幾何も先のようだ





















渡せる物など燃えてしまえ




君への感情




諸共全て

ふゆのまにまに

ことし初めて




君におはようと言おう




それを始めて




何か変われば良いと思う




何かが引っ掛かれば良いと思う













これからいままでより




君に丁寧な言葉を放って




何かが刺されば良いと思う




何かが架かれば良いと思う





















冷え込む気温のせいか




私をより卑屈にする




何かが、ではない





















少しでもあなたの心の中に




私が存在して欲しい







冬の冷たい風が手伝って




距離が僅かでも



縮まって欲しい









私の味方はこの凍てつく




はじまりの季節だ








君の瞳が他のひとを映すから



からだの何処かが痒くて




掻き毟って滲むそれは




外圧と内圧の混じる洋墨の色




















これまでやって来たこと




これからやらなくてはならないこと




そんなこと




たかが知れている

















強く吹く風の中に




私に宛てられた




便りを探す




差出人は依然、不明























誰か一人でも




この名前を呼んでくれる人は




居るだろうか

























去って行く人の多さに




辟易することさえ




儘ならないまま




狼狽えるだけで





















ただ何かにつけて




身勝手な理由で染めた布を




覆い被せて




視界から消しているだけ
























気付いているだろう




今や足の踏み場も




無いような環境の中で




その環境にただ不貞腐れる日々


























私たちが分かり合えることは




これまでも




これからも無い





























永久に交わう事の無い








平行線の果てに








どれだけ許し合えるか








ただ、それだけ



























夜遅く








帰りの電車に揺られながら








窓の外を眺め







ひとつ囁く








「何が残ったのだろう」
























めくるめく春よ








さようなら


ルシアンをもう一口

過去と現在の境目




立ち尽くすことなど出来ない













自分自身が動かなければ




ただ世界が進んで行くだけ




あの時握った手も




何一つ言葉もなく




振りほどかれて



















終わりなのか




若しくは




始まってすらいなかったのか




気付かせてくれるほど



優しくもない



















夜にあなたと




別れたあと




何をしているのか




誰と会っているのか




一々気に留めてしまう私は




恐らく



卑屈のそのものが




街灯に照されて




落とす影にさえ




色濃く映っているだろう



















日を追う毎に




下がっていく気温が




私の余裕を奪って行く
















冷めていくこと




醒めていくこと




過去に満ちている




浴槽に浸り温まったとしても




この身体を拭いてと




甘えることも出来ない


























私が








いくら優しくしたところで








あなたは








もう振り向いてはくれない
















どんなに酔わせても








心など奪えない







文盲



世界は私を




追い詰める為にある















誰かに手を握られて




一声かけられる瞬間に




私はその瞬きをする間に




何を思うだろう
























瞳の先にある真実




分かり合えるなら




触れ合えるなら





一日の中で最も美しい




更けて行く夜の




時間の移り行く微睡みを




差し出してもいい




















アルコールで




浮かび行く




意識の奥底に




全てを曝け出したい




甘さと




抜け出せない




間抜けさと




周りの騒がしさが




現実として




熱を帯びる




頬に爪を立てる

























玩ばれてる事にさえ気付かない





この愚かさを




笑ってくれるような優しさを




少しずつ




口移しで




私に注いで欲しい






















もしも








本気ならば








私は








何時までも








何処までも








捉えられることの無い








鬼ごっこをしているようだ



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