塵 月 抄

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進化の先に纏わり付くのは進まぬ心臓

人間の心とはこの世で最も脆いものだ。










一つの言葉で傷つき








一つの言葉で歓喜する。









一つのことで命を絶とうと思い









一つのことで人をあやめようとする









仲間の裏切りで絶望を見









仲間が手を差し延べれば友情を見る









なぜ創造主は心を造ったのか



人間に心情など無ければ人は過ちなど起こさないだろうに。

白蟻の頭は自我溺愛の極地

己を綺麗に見せすぎると















回りは離れてゆく
















虚を張ると少しづつ皮が剥がれてゆく












その少しの偽りの栄華が


















蝕んでゆく。
















いずれ羽がもげ



















地に堕ちてゆき土へと還る。















何者も助けてはくれずに

幾筋もの光を束ね

三筋の光を見てしまうと




















つい他がくすんで見えてしまう















これが普通の筈なのに
何か物足りない





















この甘い櫁の味を知らないなんて
















可哀相。

人生とは思い込みと後悔の連続

何を悩んでいんだ




















考えてみりゃたいしたことじゃねぇ























何とかなるものさ





















回りを見てみりゃ





















ちっぽけなもんだ





















いざとなれば













思ったほど













でかくもねぇ

虚意の言の葉は感ぜずとも解。

虚を張るならば























興味などない













強がるならば























同情などない























誠を語らぬならば





















擁立などない























どんなに威を絢爛しようとしたところで





















目から溢れる偽畏の汁が滴り落ちる。






















俺を下すなど













愚弄に等しい。