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燗酔の帳の狭間で夢か幻




幾つかの悩みを抱えた




遠い昔の私を見た











湾を抜けて海へ出て




理想を適えるべく対岸へ




漕ぎ出した先




酔いが醒める無風の世界














帆が張れずとも




手を広げ指先一つで良い




吹き抜ける風を捉えられたなら




何処まで行けるだろう
















波一つ無い水面の上で




流れることの無い




雲を見詰めていると




記憶を飛ばした




かりそめに発した何気ない




言の葉の一枚が落ちる間で




またその指の細さを思い出す




















忽然と




頬を撫でる冬の風に




慌てて




君の名前を乗せて見送る












またいつか会えますように

さよなら、バイバイ倍々自尊心、降る雨、手を振る誰かを目掛けて

人に愛されることもなく



人を愛することさえも赦されず



ただ満身と傲慢とそれらに準ずる感情を





貪りながら地を這いつくばる




他人に傷付けられぬように




威勢を張り牙を剥き出しにして威嚇する




この身に近付くなと



この身に触れるなと




そうして気付いたときには




周りに誰も居ない



ただ寄り添うのは傲り高ぶった



他人を切り伏せる矜持だけ















青二才




その言葉では 高尚極まる



ただ愚かなだけ













誰か背中を撫でておくれ

遠吠えの行方







誣告が刺さり項垂れて




気息奄奄




何とも哀しいかな




誰の背中を見ても保身と傲慢と




繰り出す言葉は劔のよう




素手で受け止められる訳もなく




斬って捨てられ




其で尚嬲られる






















頽堕委靡




意味を失い意義を忘れ




指先で示す文字数字の欺瞞の羅列




耀かしさなど既に遥か




本質すらも黒く塗りつぶす


















喪家之狗




吠える声さえ飛ぶ蚊の羽音のようだ




頬を伝う涙を舐めとることも




傷む背中を擦ることも




ひとりでは出来ぬのに













孤影悄然








無力な私はいずれ自身を無くす








秋の夜の長さに溺れて








さてこれから先









ひとりで歩いて行けるか








どうか







水牢の中の酔狼



冷たい水の底に




打ち付けられる程の




痛みを未だ知らず
















喉を通るその冷たさと




腕に絡み付くその卑しさは




限り無く




同じ温度で






















口から放つ




その言葉は




身の丈程の疎ましさが




影を差す

















これから先




何処まで行くのか




若しくは行けるのか


























いずれにせよ




揺蕩うだけなのだから




装飾品を身に纏い




どれだけ着飾っていても




濡れていては色が滲む




























私は私自身を喪失してなお




舌先の味覚さえ失いつつある
























水に溶け込んだそれを




掬う時間があるならば




失って行く感覚がある中で




歯止めがきいていただろう





































全てが乾いた時にはもう








取り返しがつかない








溺れ損ねて








水を吸った衣服を絞り








滴る驕りでまだ喉を潤すのか


コウカイ

私が何かを失ったとして




それを棄てさせたのは




果たして私自身だろうか





















他人を睨み付けたとして




失ったものが果たして




返ってくるだろうか






















気づかぬ内に手から放れて




これから先歩む足音と共に




記憶から消えてしまうものならば




残り香が包む




良き空談の種




















ただそれを




思う端を指先で




残すので有れば




紛れもない指針の鋒鋩






















捨てて仕舞えるならば




置いて行けるならば




この先を歩くには




容易くなる




連れて歩くから




足取りは重くなる



























ただ余りに軽ければ




世界に流される




錨こそが己を繋ぎ止める




波から潮から























興が醒める前に








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