国土交通省が全国のバスドライバー約7000人にアンケートを行ったところ、約2割の人が1日13時間以上拘束され、さらに4人に1人は睡眠が5時間未満だったことがわかったのだそう。
このアンケートは、軽井沢のスキーバス事故をきっかけに、大規模なバス事故の対策を講じるために実施したもの。
7000人というのは全国のバスドライバーの5%余りらしいけれど、それでもこれほど大規模なアンケート調査は初めてのことなんだとか。
それで出た結果がコレということで・・・。
一応、国ではドライバーの拘束時間を原則13時間以内と定めているので、約2割のドライバーは基準を超えているわけなのだけど、これってたぶん氷山の一角なんじゃないかと。
あの事故の後、さすがに国も対策に乗り出して、バスの抜き打ち検査をしたりしたけど、結局未だに労働環境はあんまり変わっていないんじゃないかなあ・・・。
でもバス会社にしてみれば、ドライバー1人あたりの労働時間を減らすには、人手を増やすか、運行を減らすかするしかない。
前者の場合、コストが上がるのはもちろんだけど、ドライバー自身の給与も下がるから、現場としてもつらい。
一方後者の場合、会社自体の利益が落ちてしまうから、やっぱりドライバーの給与も下がってしまう。
つまり堂々巡り。だからこそ、労働環境が悪いと知りつつも、どこも手を入れられないんじゃないかと思う。
自分のところだけ運行を減らしたりしたら、たちまち他社に顧客を持って行かれてしまうからね・・・。
労働環境の問題ではヤマトが最近話題に上ることが多いけど、あっちに比べると同業他社が多すぎる。
だから強気に出ることもできず、改善されない・・・。難しい問題だと思う。