何でこんなに眠いんだろう。時間に気にしないで寝続けたらいったい私は何時間眠り続けるだろうか(笑)

 今日で父が倒れてから一年が経った。去年の今ごろの私は、ただひたすら泣いて泣いて父の回復を祈っていた。あんなに泣いたのは初めてだったのではないだろうか。おかげさまで奇跡的とも言えるように、父がこんなに元気になってくれた。たくさんの人たちに感謝の気持ちでいっぱいである。
 父とあの日のことを話した。お風呂上がりに寝室へ行ってベッドに入ったばかりの父は、苦しくて這うように隣の和室へ逃げ込んだ。障子とガラス戸を開け、空気を吸おうとするものの苦しさは治まらず汗だくの父。兄は背中をさすり「どうした!大丈夫か」と声を掛けるものの、父は言葉にならない。私は急いで隣に住むチィ姉に電話した。パジャマ姿のチィ姉と義兄が駆けつけ、「救急車呼ぼう!!」と言ったがみんなパニックでかけられず、チィ姉が電話した。私は何がなんだかわからなくなってきたが、兄姉たちに電話しまくり、そのあとは父が運ばれた病院へは行けず、パニックになっている母の側にいた。病院から戻ってきた姉は「お父さん、今夜が山だって言われちゃった!急性心不全だって。どうなるかわからないけど、明日からお母さんの側で看ててくれる?お父さんが危篤だなんて絶対言っちゃダメだからね」なんて言われて、泣きそうになりながらそれを堪えていた。
 次の日からは父の分まで何でもやらなくちゃならなくて、無我夢中で過ごした。母にバレないよう、隠れて泣いたり、ツラい顔も極力しないよう気を張っていた。そして、四日が過ぎた頃、普通なら死んでしまうほど父の肺や心臓に溜まった水が抜けた。「もう大丈夫ですよ」と医師。眠り続けた父がやっと目を開け、声にならないほど小さな声で「みず!!」と言った。それは奇跡だった。思い出すだけで涙が出てくる。
 父の意識が良くなってから、母と共に病室へ行ったとき、二人は手を握り合っていたのがほほえましかった。姉に「二人でにぎにぎしちゃってるよ」とメールしたら、「あーやっとイチャイチャする元気が出てきたか!もう大丈夫ね」と返事が(笑)

 今でも不安になるときがある。父がまた体調を崩すのではないかと。母の具合もあまり良くないので、二人とも入院されたらお手上げである。私はあの日から、高齢の両親と一日一日を大切に過ごすことを心がけている。それでも至らない自分に苛々することもしばしば(苦笑)自由に育てられたことが、今では本当に有り難く思っている。今日からまた一年、両親とゆっくり穏やかに過ごせることを願うのみ。


昨夜観た作品は『クレールの膝』(1970年)
 結婚を直前に控え、少年時代を過ごしたアンヌシー湖畔のタロワールにある別荘に来たジェローム(ジャン・クロード・ブリアリ)は、偶然友人の女流小説家オーロラ(オーロラ・コルニュ)と出くわす。彼女はジェロームの幼な友達だったヴォルテール夫人(ミシェル・モンテル)の家に部屋を借りて執筆していた。夫人の屋敷を訪ねたジェロームは、彼女の娘ローラ(ペアトリス・ロマン)に興味を抱く。そんな彼の様子にオーロラは、ジェロームを次作の小説のテーマにしようと思いつく。ジェロームはなぜかローラの膝に心魅かれてゆくが…。
 エリック・ロメール監督の70年代の作品でした。初老の男が少女の膝に惹かれるという、淫らな欲望に陥いりたいという願望を通し、平凡な日々から刺激を求める心理を描いています。ロメールの追求テーマではこの作品が秀作かもしれないですね。



拍手レス
>みき
長野へ行くのね。もうホテルとかいっぱいじゃないの?テレビに映るほどアピールヨロシク(笑)
>二本松
いつもありがとうラブレター、いろんな人でやったんだ?ハマったのね(笑)
たまにはコメント欄にも書き込み下さいな。




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