今日は寒かった。朝起きて窓の外を見たら、姉たちがキャベツの苗を植えていた。彼女たちはいつも驚くほどパワフルである。
 夜になってまたひとりぼっちになり、気持ちもしんみりなのに寒さも半端ではない。昼間の寒さはまだ序の口だったですな。今からファンヒーターをつけるのも早すぎる気がして、茶の間の襖や障子を閉めきって、部屋の隅っこで猫みたいに丸まって過ごした(笑)。

 ひとりだとテレビもつけっぱなし。大家族で育った私は、静かな時間がどうも苦手なのである。私は元々テレビが大好きだから、毎日観たいチャンネル、観たい番組は頭にインプットされてるからリモコンは常に手が届く位置にある(笑)。
 しかしながら最近のテレビは面白くないのが正直な感想。バラエティーは司会者が罵倒しながら若いタレントをおバカ扱いしてるし、テレビの中だけで盛り上がり視聴者を置いてきぼりにする。ドラマは大概出ている俳優が一緒で、見応えたっぷりなものは期待できない。音楽番組に至っては観たい人が出ないので滅多に観なくなった(私も年をとったということなのか)。ニュース番組も淡々とその日あった出来事を伝えただけでタメになるような魅力的な特集もない。

 そんな不満を抱えつつ、夕べは体力自慢の人たちがたくさん出てくる『SASUKE』が放送された。私にしては珍しい番組チョイスだと思うかもしれないが、私はこの番組が大好きなのである。お馴染みの“SASUKEオールスターズ”とほぼ同年代だけに、毎回彼らの健闘を祈りながら観ている。だが、今回の実況アナの「世代交代なるか!」の連呼には怒りすら覚えた。
 去年から若い世代が健闘し次々と第三ステージまで勝ち残るようになり、オールスターズのメンツもうかうかしていられない感じになっている。これはいい刺激になっているはずだが、実況アナは絶叫するかのように「果たして世代交代となるか!」と何度も同じ言葉を繰り返すので、これにはさすがに不快感。もっと言い方というものがあるだろう。言葉が貧しいとは、このことだと思った。実況もするアナウンサーなら言葉のボキャブラリーが豊富でなくちゃならないのに…。さぞかしオールスターズの皆さんもやりにくかっただろう。漁師でお馴染みの長野さんはファイナルまでいったが、今回からルールが変わってロープ登りが五秒短くなったせいで完全制覇ならず。なんと勿体ないことか。途中、やり直しまでやらされて体力も相当消耗していたはずなのに、ここまで来れたのだって奇跡だったはずである。
 テレビ離れが進んでいるのは、こうした番組体質が原因かもしれない。面白くてまた観たいと思わせるアイディアをもっと出してもらいたいと、テレビ大好きな私は願ってやまない。