HERE TODAY DIARY Season2

　久しぶりのまとまった雨が降る水曜日。秋雨は大人の雨である。

　突然だけど、あなたは憧れの人はいますか？
　私の憧れの人はたくさんいるし、同性だったら向田邦子を筆頭に何人かいる。その人たちは多彩な才能を持った方々であるが、スポーツが大好きな人はアスリートを挙げるだろう。
　私はご存知のように体が不自由だから、アスリートがどんなに素晴らしいのか今一つ想像がつかないのである。
　そんな私が凄いと感動するのがミュージシャンであり、中でもギタリストは素晴らしいと思う。ステージにパワーを与えるパート。両手を使って巧みに演奏する様は鳥肌が立つほど興奮を覚える。私の偏見かもしれないが、指がセクシーな人は名ギタリストだと思っている(笑)。
　とはいえ、ギタリストも様々であり、センスによって私の好みが別れる。ある人は日本の三大ギタリストを「アベフトシ・布袋寅泰・古市コータロー」だと言っていたが、その中にいる古市コータロー氏がまさに私好みのセンスを持った人である。彼はTHE COLLECTORSのギタリストで、このブログでも何度となく登場してきたが、彼の生の演奏を初めて聴いた1995年の秋、私はそれこそ“稲妻に打たれた”。
　以降、いろんなバンドのステージを観るとき、ついギタリストばかり観てしまう癖がついてしまった。バンドというのはだいたいギタリストによって決まってしまう。どんなに売れていて人気があったとしても、ライヴでギタリストが目立たなきゃつまらない。ある大物バンドはギタリストが平凡で、二度とライヴに行くものかと思ったことがある。誰とは言わないが、日本人なら誰でも知っているあのバンドである(笑)。ちなみにTOKIOのリーダーは、隠れた名ギタリストだよね。
　さて、コータロー氏の素晴らしさはとにかくカッティングが凄い。ワウペダル使いの名人でもあり、ライヴを観るときはつい彼の足元を見てしまう。
　その彼の演奏のテクニックを余すことなく観られるのがDVD『カッティング＆コード・ワークの真髄』。これは基礎から本人がレクチャーしてくれるので、おぉ！あの演奏はこんなテクニックから生まれたのかと感動したりなんかする。

　私がもし神様に「どこか治してやる」と言われたら、真っ先に「両手！」と答えるだろう。そして、彼のようなギタリストになりたい。コードは長年コータロー兄貴の追っかけをして目で記憶したおかげで、だいたいは覚えているからまず心配ないだろう(笑)。