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ドラマ『白洲次郎』

 気がつけば三月。日本の弥生というのは、「草木のいよいよ生い茂る」という意味の“いやおい”が語源だそうである。少しずつ植物の緑が増えてきて、春の足跡が感じられるようになる。といっても、東北の春はまだ先だが…。
 ちなみに英語の“March”の語源は、古代ローマではこの季節が暖かくなり、城門を開いて軍隊が遠征に出かける月とされ、軍神マルスを割り当てられたのが語源だそうだ。静かに耐える冬から、すべてが動き出す春に変わる瞬間ほど希望に満ちている時はない。春よ、早くこい!

 昨日からNHKで白洲次郎のドラマが始まった。近年、白洲次郎に夢中な私はドキドキしながらこの日を待ちわびていた。
 彼の名前を聞いたことがある人は“ジーンズを日本で初めて履いた人”ということぐらいしかしらないと思うけど、憲法草案や平和条約に立ち合った人であり、誰よりも第二次世界大戦の早期終戦へと尽力した人なのだ。
 生き方そのものが洗練されていて、今なお日本一格好良い男性だと思う。ドラマでは嫌な感じのイデオロギー風だったり、白洲次郎のストイックな部分が繊細に描かれていたが、いろいろな文献を読んでいると、おおらかなイメージなので、白洲次郎ファンには「何かが違う!」と思ってしまったはず。次郎の父親の文平の死は、見るも無惨に物凄く脚色されてしまっていたし…。次郎を演じた伊勢谷友介をはじめ、キャストももう少し何とかならなかったものかとか考えつつ、適任な役者もいないことに気づいた(笑)。
 それから、昭和初期の言葉づかいはこんな感じでもなかったと思うのだが…。何となく最近の歴史ものや時代劇も、時代考証をあまり気にせず作ってしまうところがあって、本当に残念に思う。もっとも、向田邦子のドラマだって久世光彦の演出があってこそだった。その時代を見てきた人が少なくなると、こうした史劇もリアリティーも何もなくなるのでしょうがないのだが、実在の人を描くときはもっと注意をはらって製作すべきだろう。
 とかなんとか言いつつ、私は次回も観てしまいそう(笑)。白洲次郎みたいな人が今の日本にいてくれたら、と思わない日はない。あーモヤモヤする。本でも読み返そうかしら
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