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青柿が熟柿弔う

※BL、大学生同士
※母親に嫌われた子供
※R15、15歳未満の方は読まないでください




治といると素の自分でいられる。飾らない自分、自分のことを好きな自分。俺は父親似の失敗作じゃないし、ババァに罵倒されることもない。

俺は治の体に腕を回して頬ずりした。

ああ、いい匂いがする。風呂に入ったからか。でも、いっつもいい匂いがするから、俺と治は匂いの相性がいいのかもな。だから体の相性も、とか言ったら治はキレんだろうけど。

「オニィさん。帰って来たんじゃね?」

治がそう言って俺の腕に触れた。

音に敏感な治がいつも先に気付く。玄関の鍵が開けられる前に、車のエンジンとタイヤの音で、硬質な革靴がアスファルトを攻撃する音で、あいつの不気味なハミングで。

「四方。寝てる?」

寝てない。起きてる。治に抱き付いて背中の匂いを堪能してる。はぁ、マジでいい匂い。

「起きてる。帰んの?」

俺が聞いても治は黙ったままもぞもぞ動いた。

治は兄貴を避けている。初めてうちに来た時に、俺のセフレだと思われて絡まれたことが割とキツかったらしく、トラウマになっているようだ。俺と兄貴はけっこう仲良いから、俺としては微妙だ。あの日の兄貴は機嫌が悪くてテンションがおかしかったから、まあ治の気持ちも分かるけど。

だから治は兄貴と顔を合わせないように必死。

「今から帰るのめんどくさい」

治は身動きせずに答えた。

多分だけどね、こういうこと言う治は、引き止めて欲しいんだと思う。治自身はそれを女みたいって言って嫌うけど。それの何が悪いって言うんだ?

俺だって女の好き嫌いくらいはある。傲慢で香水臭くて自分が人類のヒエラルキーのてっぺんだと思っていて四つん這いにさせた男の背中に足を乗せてハイヒールの汚れを落として笑いながら手鏡を覗くような、そんな女は大嫌いだ。でも一人になるのが嫌でベッドの上で我が儘を言う女は可愛いと思う。

治は可愛い。

「お前ってさあ……」
「あ?」
「俺と居るのつまんない?」
「なに、急に」

だってそうだろ。

つまんなそうな顔。

なんとも思ってなかったこいつのこと、今は割と気にしてる。そういう気持ちをもっと別の名前で呼ぶには、まだ俺には覚悟が足りない。

「お前のこの背中、けっこう好き」
「きもちわる」

治は心底嫌そうな声でそう言って、身震いした。本当に嫌なのかも。

こいつは、俺に憧れていて俺に成りたいとか言う癖に、俺のことを気持ち悪がる。大学でも俺に熱い視線を寄越す癖に、一緒に居るとそっけない。今の俺は、それをなんなんだって切り捨てることができない。

このぐちゃぐちゃに絡まった感情をほどいたら、一本の糸になるだろうか。

その糸が辿り着く場所は?

それはきっと、おそろしい。

でも知りたい。

「なぁ、治はどんな女が好き?」

俺は質問しながら治の体に回した腕に力を入れないように気をつけた。それはたぶん成功している。

治は直ぐには答えなかった。

答えを待つ間、俺は願った。

たとえば答えが、色白で華奢で守ってあげたくなるようなオンナノコ、とかならいい。バスト100以上、ウエスト60以下の超美女、とか。料理が上手で文句は言わなくていつも笑顔で童顔で優しくて嫌煙家じゃなくて俺にべた惚れしている子、とか。そんなのならいいって思った。

だってそんなマンガに出てくるようなヒロインは存在しないし、そんな理想はないのと同じだ。同じような理想を持った多くの男は平凡な女と結婚して子作りしてそれを幸せとか呼んで満足してんだろ。

暫くして、治は鼻で笑った。

「どんな男が好きか、って聞かねえの?」

俺はそれを聞いて我慢できなくなった。仕方ねぇだろ。この匂いを嗅ぐことを許され、背中に頬ずりすることを許され、体に触れることを許され、それでこんな思わせ振りなことを言われて平気なわけない。

絡まっていた感情をハサミで切り刻まれたんだ。

お前のせいだ。

お前はこの感情のゴールなんか知りたくないんだろ。こんなぐちゃぐちゃに絡まった糸は丁寧にほぐす価値ねぇって言いたいんだろ。

ひどくないか?

俺は治の上に乗って治の顔を上に向かせてキスした。

「なに急に」

慌てた治もかわいいな。処女っぽいリアクションが演技じゃないことを祈るよ。

俺はもう一度キスしようと顔を近付けたけど、治の手に阻まれた。

「ちょっと待って」
「……」
「なにこれ」

なにってなんだよ。童貞か?

「いいじゃん」
「は、え。よくない。なに言ってんの」
「兄貴が嫌ならホテル行くけど」
「セックスするってこと?」
「まあ、そう」

また顔を近付けたら、今度は嫌がられなかった。ディープをしたらちゃんと応えてくれたから、こいつは何回もこういうことヤってんだってわかって逆にムカついた。

処女じゃねぇじゃん。

そうか。キスなら兄貴ともやったのかもな。それ以上のことも。

大学デビューのくせに。

当たり前か。こいつ女好きだし。

クソビッチが。ムカつく。

「いや待って。俺とヤりたいの?」
「うん」

俺は答えつつ治のシャツの下に手を入れて体を触ってみる。膝で下を刺激するとちゃんと反応した。なんだかんだ言ってもちんこを立たせたら勝ちだと思っている俺は、さらに手でそこを刺激した。

「待て待て! ムリ!! さすがにムリ!!」
「何言ってんの。ムリじゃねぇだろ」

ゆっくりヤればいいし。最後までできなくてもいい。友達以上の関係になりたいだけだ。

「四方は女が嫌いなんだろ! だからって俺を使うなよ!」

余りに治が抵抗したから、俺は手を止めた。

「は?」
「わかるんだよ。俺も女は好きじゃない」

そんなこと聞いたことねえよ。お前は女好きだろ。今まで何人もの女を褒めてセックスしてきたんだろ。

「じゃあお前は童貞なの?」

治は言葉を詰まらせた。

「はいはい、わかった。大丈夫。ムリなことはさせねぇから」
「話し聞けよ!」
「聞いてる」
「聞いてないだろ!」
「じゃあお前は? さっきの質問の答えは?」
「は?」
「好きな男のタイプは? 俺、とか言ってくれんの? ああいうこと言ったのは、俺がセックスの対象だから? お前は女が嫌いだからって男ともヤるの? なんでうちに来るの? 期待させて、何もさせないのはひでぇよな? お前は今までそういう女に何もしないで家に帰してきた?」

治は眉間に皺を寄せた。

治は何も答える様子がないので、また体に指を這わせたら、やっと口を開いた。

「四方がタイプだよ」

は?

治は顔を真っ赤にしている。肌が白いからよく目立つ。

「お前、男も好きなの?」
「違う」
「ああ、そう」

そうだった。こいつ、俺が理想とか言ってたことがあったんだった。憧れてるとか。

じゃあ、どうすりゃいいの?

俺は、真っ赤な顔で震えている治をどうこうする気になれなくて、横に寝転んだ。

「女が嫌いってマジ?」

俺が聞くと治は「うん」と頷いた。

「女が嫌いなやつは合コン行かないだろ」
「てか、同い年の女が嫌い。セックスはいいんだけど、それ以外の時間ずっと一緒にいると落ち着かない」

最悪だな、それ。

「俺は別に平気だけどな。いいじゃん、女が楽しそうに集まってんのとか。そういうの眺めんの好きだけど」
「うそだろ?」

治がうんざりした顔をしたので俺は笑った。

「じゃあ、どんな女ならいいんだよ」
「大人な女」

なにそれ。キモい。

「脚が細くて目尻に皺があるババアでも?」

冗談で言ったのに、治は「嫌いじゃない」と答えた。

最悪だ。どうかしている。

「俺とお前は全然違う。お前の趣味は救いがないし最悪。女が嫌いなんじゃなくてマザコンなだけだろ」

治はぼーっと天井を見上げながら、「じゃあ」と言った。

「じゃあお前は、どんな女ならいいの?」
「可愛い女。偉そうなババアは死ぬほどムカつく。考えるだけでぶん殴りたくなる」

たとえば、あの女とか。

俺と兄貴を馬鹿にするあいつ。

「四方」
「あ?」
「気付いてねぇの?」
「は?」
「お前こそ、マザコンこじらせてんじゃねぇの?」
「は? ぶっ殺すぞ」

マザコン?

俺が?

お前みたいに女に母性求めてねぇし。同い年の女が嫌いで年上が好きとかいう救えないマザコンと俺は違う。

治は黙った。

「治ってストレートで大学入ってる?」
「え、ああ。そうだけど」
「じゃあ俺のこと好きなのも当然だな。俺、一浪してるからイッコ年上。だからお前は俺に惚れたんだろ。マザコンらしくてウケる」
「え、一浪してんの?」
「うん」

治は、笑った。

「年上だから好きになっただけなんだ。四方はそれでいいの?」

その笑顔は、自然で、平和で、構い倒したくなるような感じで、やわらかくて、桃を握りつぶして溢れ出てきた果汁みたいな甘ったるい芳香と濃度があって、俺はそれが溢れ落ちないように口に入れてしまおうと思った。

「え。は!?」

治は目を見開いて俺の胸に手を突いて思い切り押した。

でも俺には治のささやかな抵抗ぐらいどうってことなかった。

だって、早く食べなきゃ。

治の口を舐め回して、舌を突っ込んだ。舌を絡めて歯列をなぞって唾を飲み込んだ。手は治のズボンに突っ込んでちんこを掴んで強引に扱いた。

「ん……!」

おかしいな。

マズい。桃の味なんかしない。

でも、すっごくいい。

治が口元に手をかざしてキスを止めた。俺はその手を掴んで口から引き離した。もう一度顔を近付けると、今度は逆の手で口を塞がれたので、キスを諦めてちんこを扱き続けることにした。

「マジで死ね!」
「なんで? 死因は?」

治は我慢できなくなったのか、口を守っていた手でちんこを扱く俺の手を掴んだ。もちろん俺は、ちんこを諦めてキスするだけだ。口から顎を伝って耳の中まで舐めあげると、けっきょく治のちんこは元気になっていく。

「やめて。マジで…」
「恥ずかしいの? かわいい」
「やなんだよ……」

やばい。そそる。

なんかくる。

早く食べなきゃ。

「やじゃないだろ。喜んでるように見えるけど」

返事がないから顔を離して治を見たら、泣いていた。

見覚えがある。あの日、初めて治がうちに来た日、兄貴に押し倒されていた治、あの日の治だ。泣いていた。悔しそうに、つらそうに。

「え、ごめん、そんなに嫌だった?」

手を解放してやり、体を浮かして治から離れると、治はベッドから崩れ落ちるようにして床に座り込んだ。

「ほんとごめん」

俺は一体。何をしたんだ?

「ごめん……」

呟いたのは、治だった。

「四方は俺とヤりたいの?」

俺は答えに詰まったけど、ここで嘘をつくのも違うと思った。言い訳が思い付かなかったっていうのもある。

「まあ、そうかな」
「セフレにしたいの?」
「それは、なんか違うけど」
「じゃあ女が嫌いだから?」
「いや、それさ。さっきから俺にはよくわかんねぇんだけど。お前が女嫌いっていうのは、まあ、わかったよ。マザコンって言って悪かったけど、実際俺にはそう聞こえたんだからしょうがねぇじゃん。でも、俺は女が嫌いじゃねぇし、マザコンでもない。絶対違う」
「お母さんを好きになりたいのに好きになれなくて、現実逃避してんじゃないの?」
「は?」
「俺の趣味が最悪なら、四方の趣味も最悪だよ」

好きになりたいのに好きになれない?

それはあり得る。それならあり得る。

幼心に何度も考えた。なぜ母親は自分を嫌うのか。答えはわからなかった。だから俺も嫌うことにしたんだ。

母親世代のババアが死ぬほど嫌いで手近な女をセフレにしてきた。だってあいつらはいつかババアになって俺を罵倒するに違いないから。本気で好きになるのはいつも男。治とそうなる予感はあった。

治のことを馬鹿にしたのは同族嫌悪から。

同世代の女が嫌いで男に憧れる治。なんとなくだけど、過去になんかあったんだろう。女に欲情するのに心は男に持っていかれるらしい。それで俺なんかに引っ掛けられた。

たぶんどっちも趣味が悪い。

向こうの方が趣味が悪いとか言い合っても仕方ない。意味がない。あした腐るみかんが今日腐ったみかんを見下すようなもんだろ。けっきょくどっちも腐るんだ。もしくは昨日まではどっちも新しかった。

「糸がほどけた気がする」

固くてほどけなくなってた結び目を治がハサミで切ってくれた。一本の糸ではなくなったけど、おかげで糸の先がようやく見えた。

「なに?」

治が振り返って俺を見上げた。

「好きだからだろ」

おそろしくなんかない。目を背けたくなるようなコンプレックスを抱えているのかもしれないけど、未来はある。悪趣味だけど最悪じゃない。救いはある。

糸の先には「好き」って感情があるだけだった。

馬鹿だったんだろ。

俺もお前も、ただの馬鹿。

「は?」

俺は「だから」と言って治の横に座った。警戒した治は俺からちょっと距離をとった。

「好きだからヤりたいんだよ。だからセフレじゃなくて、俺の彼氏になってくんない?」

治は目を丸くして、顔を真っ赤にさせた。

それはやっぱり桃みたいだった。

治は困ったように眉尻を下げて、「それならいいよ」と言って笑った。




曰く、“青柿が熟柿弔う”。
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I love musicals 感想&setlist

I love musicals
アイ・ラブ・ミュージカルズ
2016/7/7 18:30〜


当日セットリストを見つけられなかったので、ネットで見かけた昼公演のセットリストを参考に、作成しました。

備忘用に感想のようなものを書いていたらそっちがメインになっちゃった。


歌手の表記は次のとおりです。
P:ピーター・ヨバック
N:ノーム・ルイス
R:ラミン・カリムルー
S:シエラ・ボーゲス
聖:新妻聖子


※私はラミンのファンなのですが、レ・ミゼラブルにおけるジャベールがそれ以上に大好きで、まあ好きというか、どうにかしてジャベールに幸せになって欲しい(作中で死んでます)、という性癖の持ち主ですので、ノームさんがstarsを歌ったらdoorway to paradiseを目撃できる自信があるくらいジャベールが好きなので、その点ご了承ください


※この記事には追記があります。記事最下部にリンクがございます。本公演とは直接関係のない内容なので追記という形を取っています。人種差別について触れています。



〜第1幕(60分)〜

▼『口笛は誰でも吹ける』より
▽Everybody Says Don't
P/N/R/S
"I'm Peter!"と自己紹介すると、"Hi, Peter!"とみんなが答えてくれる演出が可愛らしかったです。アメリカの教育番組みたい。
そして、新妻さんが出てこなくて、あれ?ってなる。
全然知らなかったけれど、このミュージカルもスティーブン・ソンドハイムの作曲だそうです。Wikipediaには「it closed after 9 performances」と書いてあります。つまり当たらなかったんですね。


▼Overture


▼『ミス・サイゴン』より
▽Why God Why?
P
昼と夜でラミンかピーターが歌うらしいとは知っていたので、ピーターが登場してちょっと嬉しかったです。ピーターで聞きたかったから。声質はそんなに厚みがないのですが、その分すごく遠くまで通る声で、心の揺らぎとか迷いとか人間の弱さが上手に表現されて、ピーターで聞けてやっぱり良かったなと思いました。
▽Last Night Of The World
R/聖
いいわ〜ってなる。ラミンの若者っぽく歌う演技がけっこう好きです。情熱を感じる。またそれと反対にラミンの優しくゆっくり歌う時の歌声がとても好きです。
▽I'd Give My Life For You

新妻さんの登場に拍手がわいた。歌は、母の歌だから、力強くて、新妻さんにぴったりでした。日本語で歌うのは日本限定なんだろうなあ、素敵だ。


▼『リトル・マーメイド』より
▽Part Of Your World
S
シエラの足元に尾ひれが見えた。手の動きもまんまアリエル。さすがブロードウェイオリジナルキャスト。声が可愛らしくて、実はリトル・マーメイド見たことないうえにあらすじもざっくりとしか知らず落ちもたぶんハッピーエンドなんだろうなってぐらいの認識だけど、それでもシエラのアリエルらしさは十分過ぎるほど伝わってきた。ディズニーのファンが見たらたぶん腰抜かすね。


▼『ノートルダムの鐘』より
▽Out There
N
素晴らしい。ノートルダムの鐘、ノームさん主演で見させてくださいと土下座でもなんでもしたい気分にさせる。ディズニーの映画を見たことがないのですが、こんなに明るかったっけ?ってくらい明るく歌ってくれました。音楽も素晴らしいので圧巻です。


▼『Guys And Dolls』より
▽Luck Be A Lady
P
セットリストの画像を見るに、昼公演ではラミンが歌ったっぽい。それはそれで聞いてみたいです。ラミンのドヤ顔色男ソング。
ギャンブラーな色男が遊びで手を出した女性に徐々に本気になっていくという王道ラブストーリーの、色男の歌。美女が幸運を呼ぶというアメリカでのおまじないを元にしており、ここでは逆に「幸運よ、今夜こそ美女の姿となって現れてくれ!」というような内容なのかな。ピーターのはっきりした歌い方は本当に今ここに現れてくれ!っていう切実な気持ちが伝わってきて、ちょっと面白かったです。


▼Gershwin Medley
▽I Got Rhythm
▽Work If You Can It
▽Fascinating Rhythm
S/P


▼『秘密の花園」より
▽Lily's Eyes
R/N


▼『カンパニー』より
▽Being Alive
R
ピーターが歌うかと思っていたので、ラミンが歌って、おっ、ってなりました。ラミンが歌うのはPOBでも聞いたのだけど、ああいうちょっとためたり強めにアクセント入れる才能がラミンにはあって、それがぴったりはまる歌。私は好き。
ただ、なんかめっちゃ筋肉質だし、愛妻家で子どももいるんだよな、っていうリアルの知識が頭をよぎって、純粋に歌を楽しめない自分がいました。


▼『ウエスト・サイド物語』より
▽A Boy Like That

アニタがここまで新妻さんの歌い方にぴったりだとは思いませんでした。衣装がけっこう本物に近いこともあり、かなり感情移入して聞いていました。結果、ちょっと涙ぐんだ。恋人を殺されたこととか、それでもマリアを愛するところとか、この後に待ち受ける悲劇(レイプ)とか、考えたら本当に涙が出てきたの。私だけかしら。
▽I Have A Love
聖/S
マリアのバカ!って、完全にアニタ目線で見ていて、シエラの歌い方はマリアにぴったりで、衣装も白のワンピースがシンプルだけどこれまた本物に近くて、割と本気で泣くのをこらえてました。
▽Tonight (quintet)
P/N/R/S/聖
トニーとマリアのデュエットtonightなのかと思っていたので、ちょっと拍子抜けしました。でも全員で歌うのはやはり迫力があります。
ノームさんは若者の役にはちょっぴり、本当に本当にほんのちょっぴりむりがあるかな、って。ごめんなさい。なんか、だって、お父さん的な、滲み出る優しさと父性と温かさが、もう全然隠せてなくて、たぶん本人も別に若者として歌ってないんだろうなって思うくらい本当に優しくて、私はその優しさに包まれていました。


〜休憩(20分)〜


〜第2幕(80分)〜

▼Overture


▼『キャバレー』より
▽Willkommen
P
POBでのジョシュさんの演技は狂気染みていたのですが、なんてことだ、ピーターのMCは狂っていない。ピーターMCは、とても良い意味で、私達をキャバレーの世界に馴染ませる不思議な役回りを、時に語りかけて時に突き放して不気味だけどさっぱりと演じてくれました。MCに対する偏見がなくなった。
▽Cabaret
S
セクシーな衣装と妖艶な表情で歌い上げる様はなんだか女王様でした。気怠げにしているところなんか薄暗いキャバレーのチープさを演出していてドキドキしました。


▼『シカゴ』より
▽All I Care About
N
紳士の歌(歌詞だけは)なので、ノームさんに歌われると全てを捧げたくなります。「愛こそが私の気をとめる〜う〜」と鼻歌でも歌うように歌うので、本当にただの楽しげな歌みたいでした。
▽All That Jazz
聖/R/P/S


▼『蜘蛛女のキス』より
▽Kiss Of The Spider Wiman 歌詞
P
表現しにくいのですが、歌い方が男性的で、それがけっこう良かったです。


▼『オペラ座の怪人』より
ダダダダダッーといきなり始まるオペラ座タイム。
▽The Phantom Of The Opera
R/S
シエラのクリスティーヌは完璧なのです。ラミンのファントムは最高なのです。感動した。あの二人が、シエラとラミンが、いまここで、ここで歌っているという感動は、もう言葉では表せられない。衣装がもう少しオペラ座の怪人に寄せてきていたら、たぶん感動して泣いていた、それくらい感極まった。シエラの高音の美しさは、アンドリュー・ロイド・ウェバーがサラの歌声を聞いた時に感じた神聖さに近いものがあるはず。
▽The Music Of The Night
P/N/R
トリオ。三者三様の良さがあるのだけれども、凄いなと思うのは、三人が綺麗にハモっていたところ。ミュージカルの曲なので、たぶんそれぞれが100回以上歌っていて、自分なりのブレスとかアクセントとかあるはずで、そんな人間が三人いたら普通は統一感なく聞こえるのだろうけれど、そんなところが全くなかった。主旋律以外も丁寧に歌っていて、主張しすぎない歌い方で、綺麗だった。
でもですよ、はっきり言って三人の綺麗な合唱よりも誰か一人がフルで気持ち込めて歌ってくれた方が感情移入できたと思うの。


▼『Chess』より
▽I Know Him So Well
R/聖
二人の声質は微妙に違うのでハモるととても綺麗です。愛に迷う大人の歌。


▼『スウィーニー・トッド』より
▽Overture
奇才の作曲家。ソンドハイム様の複雑な音楽を楽しむ時間。クラシックの名曲のような素晴らしい旋律です。
▽Nothing's Gonna Harm You
「Not While I'm Around」の曲名で知られていますが、何故違う名前なのかはわかりません。パンフレットなどに理由が書いてあるのかな?
新妻さんは、男性が歌う歌を力強く歌うのが上手いと思っていたのですが、中性的な可愛らしい声で歌うバラードもいいもんですね。寝る前とかに聞きたい。
▽Johanna
N/聖
ジョアンナという娘に一目惚れした若者の歌なのだけれど、ノームさんと新妻さんが歌うとしっとりしたラブソングになっていて、それはそれで心が安らいだ。まあでもちょっとあのあれむりがあったよね。まるで違う曲やないか。


▼『ジーザス・クライスト・スーパースター』より
▽Gethsemane
P
最高の選曲です。ああ、しびれる。わがまま言うと「Heaven on Their Mind」も聞きたかった。ピータージーザスとラミンユダで。聞きたかった。もっとわがまま言うと新妻さんに「Everything's Alright」を歌ってほしかった。
ピーターの"I'd have to know my Lord"からの"Why should I die?"に至る高音ヴォイスが最高でした。このロック調の歌声はアンドリュー・ロイドウェーバーもきっと喜ぶよ。凄く歌うの難しい曲だと思うのだけれど、ピーターの解釈でピーターの声にぴったり合った歌い方でピーターが表現していて、だから心にぐっときました。都響の奏でるジャージャジャーンの旋律の神々しと合わさってピーターの額に聖痕を見た。


▼『シティ・オブ・エンジェル(ミュージカル)』より
▽You're Nothing Without Me
R/P
小芝居から曲に入っていくのだけれど、二人の言っていることがマジなのでとても面白い。一人はウエストエンドとブロードウェイでファントムを演じ、トニー賞も受賞している。他方は25周年記念コンサートで作曲家にファントムとして直々に指名され、続編も演じている(なおトニー賞にはノミネートされただけ)。マジである。もうどっちも凄いよもういいよ、と誰もが思ったに違いない。ちなみにラミンがファントムに指名されたことを説明する時に、指で摘んで引っ張る動作をしていて、たまらなく愛おしくなった。
そんな小芝居を打って、お前なんかどうってことない、と歌った後、ピーターがふと「なあ、ラミン。僕らなにやってんだろうな?」って言って仲直り。"I'm nothing without you"と二人で歌うハッピーエンド。最後は二人で締めのコーラスを譲りあうという落ちまで用意されていました。アレンジしたのかな?
こういうハッピーエンドコメディ大好きです。これ一曲聞いただけで舞台を見たくなるという素晴らしい演出でした。


▼『サンセット大通り』より
▽Entr'act
▽Sunset Boulevard
R
ブロードウェイで主演したかのような鬼気迫る素晴らしい歌声で、胸が締め付けられるようで、切なくなりました。夢に破れて現実に打ちのめされ、世間に悪態をつきながらもそれで生活が良くならないことを知っている、鳴かず飛ばずの脚本家の心の叫び、陽気でポジティブなラミンでも共感するところがあるのでしょうか。
この曲を作曲したアンドリュー・ロイドウェーバーと、次にラブネバーダイを歌うシエラを紹介する際に、先ほど言い合いで自慢げに言っていた「25周年記念コンサートでファントムに指名されて…」を大真面目に言い直していて、会場に笑いがおこった。「これさっきも言ったよね」ってラミンも笑っていて可愛かった。


▼『ラブ・ネバー・ダイ』より
▽Love Never Dies
S
完璧なのです。シエラのクリスティーヌは、オペラ座の怪人のときも、ラブネバーダイの時も、完璧なのです。


▼『ポーギーとベス』より
▽I Got Plenty Of Nothing
N
アフリカ系アメリカ人の歌なので、「I Got Plenty o' Nuttin'」が通常の表記のようです。なまっているわけ。このミュージカルの生みの親ガーシュインと言えば、日本でも人気のラプソディー・イン・ブルーの作曲者です。ブルーノート、ジャズ、黒人が生み出した独特のリズムや音感を取り入れて交響曲やオペラを作成していた、ザ・アメリカン。
ノームさんが演じてトニー賞にノミネートされたポーギーは、もう、なんというか、とにかく明るく、馬鹿みたいに自分が信じたものを信じて、惚れた女性といい感じになって歌うのがこれ、「ドアにゃカギがねえからさ、床に敷いたラグだって誰だって盗れっからよ。おれはそんでもかまわねえんだ」っていう具合。それをあのジャベールを演じたノームさんが陽気に能天気もとい暢気もとい純真な笑顔で歌い上げる。ワンフレーズ聞いたら一緒に口ずさめそうな単純なフレーズなのですが、ノームさんの素敵な柔らかい声が上がったり下がったり楽しげに弾むので、聞いていて全く飽きません。

なんかこの辺で、あ、これ歴代トニー賞のダイジェストだ、と思い始めましたね。


▼『ムーラン・ルージュ』より
▽Come What May
P/聖
これも若者の愛を紡ぐ歌なわけなので、選曲が私好みで嬉しい限りです。ピーターの明るめの声と新妻さんの柔らかい声音が綺麗に重なって、素敵なデュエットでした。"I love you"ってちゃんと言うところがけっこう好き。


▼『レ・ミゼラブル』より
▽Stars 歌詞
N
やばいやばいやばばばばいやばいやばいやばばばやばいって心の中が錯乱状態でした。後になって小道具に警棒が欲しかったな〜とか失礼なことを思っていたら、ネットでは「警棒が見えた」とおっしゃっている方もいて、自分の未熟さを実感しました。そういう方法があったか〜。幻覚ね〜。
▽Bring Him Home
R
出だしの歌い方がコルム・ウィルキンソンさんやJOJとそっくりで、やっぱりそっち方面をリスペクトしていて、歩んでいる道もそうなんだなって思いました。音楽の趣味だとコルムさんはロック、JOJはあくまでミュージカル、ラミンはフォーク、と共通点がないのに、歌声がこんな風に似てくるのはすごいなあと変なところで驚きました。
ラミンバルジャンについては、市長になる前が大好きなので、その点はほんのちょっと残念です。とはいえ感動の余り泣きながら聞いていたんですけれども。
▽One Day More
P/N/R/S/聖
最高です。泣けた。
ノームさん一旦はけちゃって、中々戻って来ないからもう歌わないのかとさえ覚悟しただけに、本当に嬉しかった。"one more day to revolution〜"ってジャベールの歌い出しが頭の中で反芻していただけに、聞けなかったらたぶん違う意味で泣くところでした。危なかった。
五人はそれぞれ声質とか雰囲気が違うから、五人だけなのにOne day moreをちゃんと歌いきっていて、プロの力を見せつけられて、なんか女王様に鞭で打たれて喜ぶ奴隷のように泣きながら歓喜して口がずっと半開きでした。
ちなみにピーターのパフスリーブが可愛かったしラミンのリボンも可愛かったです。ノームさんは大人だった。


▼『回転木馬』より
▽You'll Never Walk Alone
サウンド・オブ・ミュージックで知られるリチャード・ロジャースとオスカー・ハマースタイン二世が作ったらしく、最後の合唱曲に選ばれたようです。
この辺になると、このコンサートが終わってしまう、という切なさがあって、ちょっと曲に感動している反面、気が散ってもいました。すみません。
▼『サウンド・オブ・ミュージック』より
▽Climb Every Mountain
P/N/R/S/聖
そして名曲で締める、と。


本当に素晴らしいコンサートでした。来日発案者のピーター・ジョバックさんには頭が上がりません。ノームさん、ラミン、シエラ、新妻さんにも、お礼を言いたい。素晴らしいコンサートをありがとう。



ちなみに…ちょっと愚痴。

真面目な面子が揃っていたのか、プロだから当然といえば当然だけれど、ちゃんと打ち合わせして練習したんだろうな、って印象を受けました。日本の歌手にも見習ってほしい。たまにテレビ見ると全然練習してないんじゃないか?って人を見かけて嫌になるから。

逆にオーケストラが速くはしって歌がずれちゃっている部分があって、都響はこういうコンサートに慣れてないのかなって印象を受けました。本当のところどうなんでしょうね。しかし、時間はピッタリ終わったから、舞台監督かなんかから口すっぱくタイムキープしろって言われていたのだろうか。

あと、音楽の音が大きすぎるような。声が聞こえない部分があって悲しかった。オケのスピーカー音量ちょっと抑えて欲しかった。
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Stars(Les Miserables)

Stars
(『Les Misérables(レ・ミゼラブル)』より)

※素人和訳




There, out in the darkness
さあ、遥かな闇を
A fugitive running
逃亡者は逃げ
Fallen from God
神の御元から堕ち
Fallen from grace
天恵はない
God be my witness
神は見てくださる
I never shall yield
屈するものか
Till we come face to face
対峙するまでは
Till we come face to face
対峙するまでは

He knows his way in the dark
先は暗いと分かっている
Mine is the way of the Lord
私は主の示す道へ
Those who follow the path of the righteous
Shall have their reward
正しい人の選ぶ道は
必ず報われる
And if they fall as Lucifer fell
ルシフェルのように堕ちれば
The flames
業火へと
The sword
破滅へと

Stars
星々よ
In your multitudes
大衆の中には
Scarce to be counted
Filling the darkness
With order and light
秩序と光によって
暗闇を照らせる者は
僅かだけ
You are the sentinels
見ていてください
Silent and sure
沈黙と確信は
Keeping watch in the night
夜でも見張っている
Keeping watch in the night
夜でも見張っている

You know your place in the sky
あなたは天上に居て
You hold your course and your aim
道行と指標を守り
And each in your season
Returns and returns
歳月は繰り返し
And is always the same
いつも変わりはない
And if you fall as Lucifer fell
ルシフェルのように堕ちれば
You fall in flames!
業火に焼かれる!

And so it must be
For so it is written
On the doorway to paradise
エデンの園への門は
約束されている
That those who falter and those who fall
Must pay the price!
揺らいだり、誘惑に負けた者は
つけを払う!

Lord let me find him
主よ、彼を見付けさせてください
That I may see him
もし見付けたら
Safe behind bars
獄中からは逃がさない
I will never rest
休息などいらない
Till then, this I swear
それまでは、誓おう
This I swear by the stars!
この星にかけて、これこそが私の誓い

Buenos Aires(Evita)

Buenos Aires
(ミュージカル『エビータ』より)

※素人和訳




What's new, Buenos Aires?
いいことあった?
ブエノスアイレス
I'm new
私が来たわ
I wanna say
I'm just a little stuck on you
ちょっとあなたが気に入っちゃった
You'll be on me too
あなたも私を気に入るわ

I get out here, Buenos Aires
逃げ出して来たの
ブエノスアイレス
Stand back
下がってて
You oughta know whatcha gonna get in me
Just a little touch of star quality
おぼえておいて
私にはちょっとしたスターの資質があるの

Fill me up with your heat, with your noise, with your dirt, overdo me
熱気で、喧騒で、スキャンダルで、
満たして、めちゃくちゃにして
Let me dance to your beat, make it loud
あなたのビートに合わせて踊りたいの
もっとうるさくして
Let it hurt, run it through me
怪我したいの
痛みをちょうだい
Don't hold back
ためらわないで
You are certain to impress
絶対好きになるわ
Tell the driver this is where I'm staying
ここが私の居場所
ドライバーに伝えてね

Hello, Buenos Aires
ハロー
ブエノスアイレス
Get this, just look at me dressed up, somewhere to go
これを持って
着飾って出掛ける私を見ていて
We'll put on a show
ショーを見せるわ

Take me in at your flood, give me speed,
あなたの潮流に私を飲み込んで
濁流をちょうだい
give me lights, set me humming
照明をちょうだい、ハミングするわ
Shoot me up with your blood, wine me up
あなたの血潮でハイにさせて
ワインで乾杯して
With your nights, watch me coming
夜毎に、私をが来るのをよく見ていて
All I want is a whole lot of excess
ありったけの火遊びがしたい
Tell the singer this is where I'm playing
ここは私の舞台
歌手に伝えてね

Stand back, Buenos Aires
下がってて
ブエノスアイレス
Because you oughta know whatcha gonna get in me
Just a little touch of star quality
だって、知っておくべきよ
私にはちょっとしたスターの資質があるの

And if ever I go too far
行き過ぎたとしたら
It's because of the things you are
あなたっていう人のせいよ
Beautiful town, I love you
美しい街、愛してるわ
And if I need a moment's rest
ほんのちょっと休みたいって言ったら
Give your lover the very best
Real eiderdown and silence
本物の羽ぶとんと静寂で
恋人にはとびきり優しくしてね

You're a tramp, you're a treat
あなたは放蕩者
あなたはご褒美
You will shine to the death, you are shoddy
あなたは死ぬまで輝く
あなたは見掛け倒し
But you're flesh, you are meat
でもあなたは生肉
あなたは食肉
You shall have every breath in my body
どんな吐息もこの体にちょうだい
Put me down for a lifetime of success
私を成功者のリストに加えて
Give me credit, I'll find ways of paying
信頼してクレジットをちょうだい
支払い方法は見つかるわ

Rio de la Plata
リオ・デ・ラ・プラータ
Florida, Corrientes, Nueve de Julio
フロリダ、コリエンテス、
ヌーヴ・デ・フリオ
All I want to know
全部知りたいの

Stand back, Buenos Aires
下がってて
ブエノスアイレス
Because you oughta know whatcha gonna get in me
だって、おぼえておいてね
Just a little touch of
Just a little touch of
Just a little touch of star quality
ちょっとした
ちょっとした
ちょっとしたスターの資質が私にはあるの




※備忘用

【What's new】やあ、こんにちは。
【be stuck on A】Aにぞっこん。
【a touch of A】ほんの少しのA。
【stand back】後ろに下がる。
【oughta】ought to
【whatcha】what are you
【overdo】やり過ぎる、使い過ぎる。
【hold back】躊躇する。
【be certain to do】必ず〜すると確信している。
【in flood】最高潮。
【wine】ワインで(人を)もてなす。
【a whole lot】大いに、ずっと。
【excess】過剰、度を過ぎる。
【eiderdown】羽布団。
【tramp】浮浪者、売春婦。
【shoddy】粗悪品、見掛け倒しの安物。
【put A down for】Aを〜のリストに入れる。
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hands(Jewel)

hands

※素人和訳




If I could tell the world
just one thing
もしも、たった一言だけでも
世界に伝えられるなら
It would be,
それはきっと
we're all okay
なんだって平気
And not to worry
心配いらない
'Cause worry is wasteful and useless
In times like these
今この時みたいに
悩む時間は勿体無いし、役に立たないの

I won't be made useless
役立たずにしないで
Won't be idle with despair
絶望の中、ぼんやりするのはいやだから
I will gather myself around my faith
信仰のもと、勇気をもって
For light does the darkness most fear

暗闇が最も怖れるもの

(Chorus)
My hands are small I know
この両手は小さくて
But they're not yours,
they are my own
でも貴方ものではないわ
私の手
But they're not yours,
they are my own
貴方のものじゃなく
私の手
and I am never broken
私はくじけないわ

Poverty stole your golden shoes
But it didn't steal your laughter
貧しさが黄金の靴を盗んでも
喜びまでは盗めなかった
And heartache came to visit me
But I knew it wasn't ever after
悲嘆が私を訪ねても
いつかは終わるでしょう

We'll fight,
戦おう
not out of spite
悪意の渦中で
For someone must stand up
for what's right
正義のために
誰かが立ち向かわないと
'Cause where there's a man
who has no voice
声を出せない人がいるから
There ours shall go singing
私たちは歌うわ

My hands are small I know
この両手は小さくて
But they're not yours,
they are my own
でも貴方ものではないわ
私の手
But they're not yours,
they are my own
貴方のものじゃなく
私の手
and I am never broken
私はくじけないわ

In the end only kindness matters
最後には、思いやり
In the end only kindness matters
最後には、思いやり

I will get down on my knees,
and I will pray
跪いて
祈ろう
I will get down on my knees,
わたしは ひざまずいて
and I will pray
祈りを捧げましょう
I will get down on my knees,
わたしは ひざまずいて
and I will pray
祈りを捧げましょう

My hands are small I know
この両手は小さくて
But they're not yours,
they are my own
でも貴方ものではないわ
私の手
But they're not yours,
they are my own
でも貴方ものではないわ
私の手
and I am never broken
私はくじけないわ

My hands are small I know
この両手は小さくて
But they're not yours,
they are my own
でも貴方ものではないわ
私の手
But they're not yours,
they are my own
でも貴方ものではないわ
私の手
and I am never broken
私はくじけないわ

We are never broken
私達はくじけないわ

We are God's eyes
私達は神の目
God's hands
神の手
God's heart
神の心
We are God's eyes
私達は神の目
God's hands
神の手
God's heart
神の心
We are God's eyes
私達が神の目
God's hands
神の手
God's eyes
神の目
We are God's hands
私達は神の手

For Good(Wicked)

For Good
(ミュージカル『ウィキッド』より)

※素人和訳




(Elphaba)
I'm limited
時間だわ
Just look at me - I'm limited
こっちを見て
時間がないの
And just look at you
私を見て
You can do all I couldn't do, Glinda
私にはできない
でもあなたにはできるの、グリンダ
So now it's up to you
だから、あなた次第よ
For both of us - now it's up to you...
私たち二人の運命
それは、あなた次第なのよ

(Glinda)
I've heard it said
聞いたことがある
That people come into our lives for a reason
Bringing something we must learn
人とかかわることには意味があって
それは私達を成長させてくれる
And we are led
To those who help us most to grow
私達を成長させてくれる人達へと
導かれるの
If we let them and we help them in return
私達も同じように導いて
みんなにお返しをするの
Well, I don't know if I believe that's true
そのことを信じているのか
私自身にもわからない
But I know I'm who I am today
でも私が何者なのか、今はわかるわ
Because I knew you
あなたを知ったから

Like a comet pulled from orbit
As it passes a sun
太陽を横切る彗星が
軌道に引き寄せられるように
Like a stream that meets a boulder
Halfway through the wood
森を抜けようとして
水流が岩にぶつかるように
Who can say if I've been changed for the better?
もっと良い方へ変えられたら、
なんて言えないけど
But because I knew you
I have been changed for good
あなたと出逢って
私は変われたんだわ

(Elphaba)
It well may be
予感がするの
That we will never meet again in this lifetime
私達はもう二度と生きて会うことはない
So let me say before we part
だからお別れの前に言わせてね
So much of me
Is made of what I learned from you
あなたから学んだことが
とてもたくさんある
You'll be with me
Like a handprint on my heart
心に刻まれた手形みたいに
いつも一緒よ
And now whatever way our stories end
どういう方法で私達の物語が終わろうとも
I know you have re-written mine by being my friend...
私の友達として
あなたがきっと書き換えてくれるわよね

Like a ship blown from its mooring
By a wind off the sea
海風に吹かれて
停泊地を離れる船のように
Like a seed dropped by a skybird
In a distant wood
遠くの森で鳥から落ちた種のように
Who can say if I've been changed for the better?
もっといい方へ変われたら
なんて誰が言える?
But because I knew you
でも、あなたと出会えた
(Glinda)
Because I knew you
あなたと出会えた
(Both)
I have been changed for good
私は永遠に変われたの

(Elphaba)
And just to clear the air
ちゃんと言っておきたいの
I ask forgiveness
For the thing I've done you blame me for
責められて、ひどいことをしたこと
許してほしいの
(Glinda)
But then, I guess we know
でも、わかってるわ
There's blame to share
お互い様だもの
(Both)
And none of it seems to matter anymore
あなたより大事なものなんてないわ

(Glinda)
Like a comet pulled from orbit
As it passes a sun
太陽を横切る彗星が
軌道に引き寄せられるように
Like a stream that meets a boulder
Halfway through the wood
森を抜けようとして
水流が岩にぶつかるように

(Elphaba)
Like a ship blown from its mooring
By a wind off the sea
海風に吹かれて
停泊地を離れる船のように
Like a seed dropped by a bird in the wood
遠くの森で鳥から落ちた種のように

(Both)
Who can say if I've been changed for the better?
もっと良い方へ変えられたら、
なんて言えないけど
I do believe I have been changed for the better
これで良かったと、私は信じているわ

(Glinda)
And because I knew you...
あなたと出逢って…
(Elphaba)
Because I knew you...
あなたと出逢って…
(Both)
Because I knew you...
あなたと出逢って…
I have been changed for good.
私は変われたんだわ

Mr. Feather(ELLEGARDEN)

Mr.Feather
(ELLEGARDEN)

※妄想直訳です




Hey Mr.Feather
Do you think you're really fly
なあ、羽毛さん
本当に飛べると思う?
Mr.Clever
She is fool enough to trust you
お利口さん
君を信じちゃうほどの馬鹿
Mr.Stupid
You are not like anyone
お馬鹿さん
君は誰とも違う
Mr.Famous
I don't know your real name
有名人さん
本当の名前はわからない
Mr.Tiny
Your dream is so big
おチビさん
夢はデカいね
Mr.Clumsy
What you've made is so art
不器用さん
君の作品はなんて芸術的なんだ
Mr.Doubtful
Don't you trust yourself at all
疑心暗鬼さん
自分を信じないの?
I'm Mr.Complain
ぼくは、クレーマーさん
Yeah my life is shit
そう
ぼくの人生はクソだね

Give me something that I'll never fall
絶対に転ばない何かが欲しい
Give me something that I understand
ぼくにもわかる何かが欲しい
Give me something that I'll never lose again
二度と失くさない何かが欲しい

Hey Mr.Smiley
Do you smile when you are sad
やあ、にこにこさん
悲しい時に笑うの?
Mr.Crazy
Where is the border of sanify
気違いさん
狂気との境界はどこ?
Mr.Jealous
Hope you don't have any secrets
やきもち焼きさん
秘密はないといいけど
Mr.Money
What do you want for next Christmas
お金好きさん
クリスマスには何が欲しい?
Mr.Perfect
Have you ever pulled it off
完璧主義さん
道を踏み外したことはある?
I'm Mr.Complain
ぼくは、クレーマーさん
Yheh my life is shit
そう
ぼくの人生はクソだね

Give me something that I'll never fall
絶対に落ちない何かが欲しい
Give me something that I understand
ぼくにもわかる何かが欲しい
Give me something that I'll never lose again
二度と失くさない何かが欲しい
You are not here
You are not here
君が居ない
君が居ない
You are not here beside me
君がぼくの隣に居ない
You are not here
You are not here
You are not here
君が居ない
君が居ない
君が居ない
Yeah my life is shit
そう
ぼくの人生はクソだ

Mr.Feather
Do you think you're really fly
羽毛さん
本当に飛べると思う?
Mr.Clever
She is fool enough to trust you
お利口さん
君を信じちゃうほどの馬鹿

Give me something that I'll never fall
絶対に落ちない何かが欲しい
Give me something that I understand
ぼくにもわかる何かが欲しい
Give me something that I'll never lose again
二度と失くさない何かが欲しい

Alive(Jekyll & Hyde)

Alive
(ミュージカル『ジキル&ハイド』より)



What is this feeling
Of power and drive
I’ve never known ?
漲る力と情動
知らなかった
これはなんだ?
I feel alive !
俺は生きている!

Where does this feeling
Of power derive
この活力
一体どこから湧いてくるのか
Making me know
Why I’m alive ?
俺はなぜ生きるのか?
それを気付かせる
Like the night it’s a secret,
Sinister, dark, and unknown
闇夜のように密やかで
不吉で、邪悪で、誰も知らない
I do not know what I seek
Yet I’ll seek it alone !
何を探しているのかさえわからない
それでもひとり探し続ける!

I have a thirst
喉が渇く
That I cannot deprive
渇きが消えない
Never have I felt so alive !
感じたことがなかった、
俺は生きている!

There is no battle
I couldn’t survive-
俺が敗れ、死ぬわけがない
Feeling like this-
この感覚
Feeling alive !
生きている!

Like the moon an enigma,
月のように謎に満ち
Lost and alone in the night
道に迷いひとり闇夜に居て
Damned by some heavenly stigma
神罰により地獄に落とされたが
But blazing with light !
光とともに燃え輝いている!

It’s the feeling of being alive !
これが生きているということだ!
Filled with evil but truly alive !
悪に満たされているが、真に生きている!
It’s the truth that cannot be denied !
拒めぬ真実だ!
It’s the feeling of being
Edward hyde !
これこそが
エドワード・ハイドであるということだ!

Animals trapped behind bars at the zoo
Need to run rampant and free !
動物園の檻の中、捕らえられた動物は
猛威を振るい、解放されねば!
Predators live on the prey they pursue !
捕食者は獲物を追い続ける!
This time the predator’s me !
いま、俺が捕食者だ!

Lust like a raging desire,
Fills my whole soul with it’s curse !
激しい渇望のようなこの強欲
俺の精神を呪いで満たす!
Burning with primitive fire,
Berserk and perverse !
焔で焼かれ
怒り狂い、歪んでいる!
Tonight I’ll plunder heaven blind,
Steal from all the gods !
今宵、神の目を盗んで悪事を尽くす!
Tonight I’ll take from all mankind,
Conquer all the odds !
今宵、どんなに抗おうが
人間共から奪うのだ!

And I feel I’ll live on forever,
With satan himself by my side !
そして永遠に生きるのだ
悪魔は我とともにあり!
And I’ll show the world
That tonight and forever,
今宵、そして永遠に
この世に見せしむる
The name to remember’s
その名を決して忘れぬように
The name edward hyde !
エドワード・ハイドの名を!

What a feeling to be so alive !
なんて感覚だ
まさに生きている感覚!
I have never seen me so alive !
これ程に生き生きとしていたことはない!
Such a feeling of evil inside-
うちに感じる、このような邪悪な感情
That’s the feeling
Of being
Edward hyde !!
これこそが、この感覚こそが、
エドワード・ハイドだ!!




※備考

【drive】衝動、気力、エネルギー
【sinister】縁起の悪い、邪悪な
【deprive】奪う
【enigma】謎
【damned】神の罰を受け、地獄に落ちて
【heavenly】天国の、神の
【stigma】不名誉、烙印、聖痕
【blaze】燃え立つ、光輝く、怒りでかっとなる
【be trapped】閉じ込められている
【behind bars】檻の中で、獄中で
【run rampant】噂が飛び交う、植物が生い茂る
【predators】捕食者、略奪者
【live on A】動植物がAを食べて生きる
【prey】獲物、食い物
【pursue】追いかける
【raging】(渇きが)ひどい、(感情が)激しい
【primitive】未開の、原初の
【berserk】逆上して、怒りで手に負えない、狂戦士
【perverse】ねじ曲がった、倒錯した、強情な
【plunder】略奪する、使い果たす
【conquer】を征服する
【odds】困難、相違、可能性
【against all the odds】大きな抵抗にもかかわらず
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