HERE TODAY DIARY Season2

　急に寒くなった。思わず暖房をつけそうになった。土曜日までこの寒さが続くという。
　雨の中、原稿を出しに行った。その足でチャンに会いに行こうかと思ったけれど、時間がなかったので行かなかった。
　家に着くと、らいちが来てチィ姉が来るまで遊んでいた。あー夕食の支度しなくちゃと台所へ行く。そこから大変なことになるとは思いもしなかった…。

　夕食のお味噌汁が完成し、おかずの茄子の素揚げを作っているときだった。茄子を切って暖まった油の中に滑り込むように入れる。全部が入ったところで私はさえ箸を持ったまま後ろに転倒！
　この頃、手足の力がないから転んでも起き上がることができないから、とにかく焦った。クッキングヒーターには油が煮えたぎっている。早く電源を切らねば火事になる。芋虫みたいにゆっくり這って、手に持つ長いさえ箸でしきりにつついで止めることに苦労した。そして床を這い、椅子の足をつかみ、上にいくようたどっていくのを何度も繰り返した。何度やっても疲れるだけ。そして一瞬起き上がった。「やったー！助かった！」とほっとしたのもつかの間、立ち上がろうとして両手をついたら、力が尽きてしまい無理だった。
　あとの望みは、仕事帰りに線香をあげに寄る義兄だ。でも九時を過ぎたら寄らないことになっている。私は腹這いのまま、ずっと義兄を待っていた。苦しいし、身体中が痛い。待てども待てども義兄は来ない。寒かったはずなのに滝のような汗が出た。
　気がつくと九時を知らせる防災無線の放送。義兄は残業がまだ終わらないとみた私は最後の力を振り絞って、また芋虫のように腕の肘の力と足の指の力を使って前に進もうと必死だった。たった数センチしか進まないが、一刻も早く居間に行ってテーブルの上にある携帯を取り、チィ姉に助けてもらいたかった。
　汗だくで居間に着いた。時計を見ると三時間も経っていた。これこそ、最後の最後の力を振り絞りテーブルの携帯の下に敷かれた新聞の角に手を伸ばした。新聞と共に携帯が落ちてきた。チィ姉の携帯に電話すると出ないのでチィ姉の家電話にかけた。「おば？どうしたの？」と出たのは高校生の甥っ子ケントマン！「助けて、今すぐ助けて！おば、転んじゃった。動けないの！」ケントマンは「わかった！今すぐ行くよ。お母さんはお風呂に入ってるから僕が行くよ」。
　雨の中を二分ぐらいでケントマンが飛んできて、腰をぐいっと持ち上げて助けてくれた。そしてチィ姉夫婦が駆けつけてくれた。義兄は会社の飲み会で九時に間に合わなかったらしい。チィ姉が血がついてると指差す方向をみたら、畳に血がついていた。足を見たら靴下の中指から血がにじんでいた。腹這いでキックしていたから、爪のところを傷つけていたようである。
　夕食の支度の途中だったから、チィ姉が後始末をしてくれて、ご飯の支度をしてくれた。箸を持って食べようとしたら、手が震えて掴めない。結局、チィ姉に食べさせてもらった(笑)。他にもお米をといでくれたりした。
　とにかく手足が疲れ果ててしまって、今も力が入らない。汗だくになったから早く体を洗いたくてまた苦労しながらお風呂に入ったが、幾分楽になった。今は地べたに座ると立てないので、居間に母が使っていた椅子を出してもらった。自分の部屋にはソファーもベッドもあるから、何とか大丈夫。
　とにかくとても怖かった。兄は昼勤で夜中の一時頃にならないと帰らないし、ひとりぼっち。携帯を掴むまで不安でたまらなかった。硬い床を這っていたから肩も胸もお腹も膝も足の指も痛いし、痣が出来てきた。このまま手足が思うように動かなくなったら、私は死んだも同然。外に出ない生活になりそうだ。最近、転びやすい。本当に怖かった。





今日のえげれす
start me up/Rolling Stones
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ストーンズも未だ現役ですね。
おじいちゃんになっても世界一のロックバンド。
ドラムのチャーリー・ワッツなんかは素敵な紳士なのに、あとは不良のおじいちゃん(笑)。
彼らのスタイルはその後、ロックの基本スタイルになっている。演奏の仕方を真似するミュージシャンの多いこと！(笑)
近所のオジサンは先日地区の集まりで、チャーリー・ワッツ奏法でドラムを叩いていました(笑)。
ストーンズは私が生まれる前から活動しています。これからも最高のロック・バンドであり続けるでしょう。
オリンピックの開会式に出てくるかな？