ときどき見る夢があるんですよ。

同じ風景の、同じような場面。


お寺の本堂なんです。
非常に奥行きのある、何段にも奥行きのある、本堂なんです。


そこに至るには、かなりの石段をのぼらなければならない。

反対に、本堂からおりるには、かなりの石段をくだらなければならない。


私はよく、その石段をのぼっていくのです。

で、同じ本堂に入っていくのです。

本堂には、灯明が灯り、非常に落ち着く。ほっとする。なつかしい。安堵する。そうした感じになるのです。

で、たまに、本堂から、暗い石段をすーっと下っていくのです。

で、人生やり直すというか。


で、また、たまに、空を飛び、石段をのぼって灯明の灯った本堂に帰っていくと。


私はあれって、もしかしたら、あの世との行き来した記憶なのかもしれないな、と思っているんですよ。

人って、さまざまな宗教をもっているけれど、心の中に、その人に合った風景に彩られたあの世へのルート、あの世からのルート、あの世へのチャンネルみたいなものを持っているのではないのかな、と思っているのです。