さて、この山○さん、いつもマスクをかけぐいぐい医療台を押す姿、台を足でドンと押す姿が私には目につき、階に25人ほどいる看護師さんのうち私が唯一一言も話しかけることができず、挨拶もできず、廊下ですれ違っても互いに目も合わない感じでいたんです。
私は対人関係が得意な方です。老若男女問わず仲良くなれる自信があるし実際それが仕事でもあります。しかし、その人だけはうまく行かない感じなのです。
ある日「人生生涯坊主の心」とかいう千日修行達成したお坊さんの本に、どうしても苦手な人と仲良くなった経験が書いてありました。なるほど。でもやっぱ私はできなかった。
なぜ山○さんは私と目も合わせないのだろう。私がその後夜中0時ころにこれ見よがしに歯を磨いたから?はたまた病院のテレビカード買わず携帯のテレビを見ているから?いい年して母親が北海道土産で買ってきたキタキツネをテレビ横に飾ってあるから?…などなどあれこれ考え、引っかかっていたわけです。私は誰一人からも恨まれたくない人間。軽蔑されたり恨まれたりするのがとてもツラいシャイボーイ(またなんでハートじゃ)非常に気になっていたわけです。

今日、なんと、その苦手な山○さんが、マスク外した山○さんがにこやかに私と話すではありませんか。

私:「もしかしてアナタ、山○○○さん!?」
山○:「はいそうです(こぼれんばかりの笑顔、かつ眩しそうな視線)」
私:「え−っ!雰囲気違いますね。いっつもマスクしてキリッとしていらっしゃってるので話しかけられなかったんですよ」
山○:「私粗雑だから。フルネームで覚えていただいてるんですか。うれしい。私○○さん(私のこと)私の兄にそっくりでいっつも“お兄さんだ”と和んでたんですよ−」
私:「えーっ、じゃあお兄さん相当のイケメンなんですね」ははははは………

そんな感じて話が弾み、5カ月弱にわたる私の大きなシコリ、わだかまりはなんとわずか3分で氷解したのでした。

ちなみに山○さんは山口みえを若くした感じの方でした。


今日はよかった。すっきりした。いままで痛みに耐えてよくがんばった、感動した!……

看護師に隠れLOOKチョコレートとコーヒーでしみじみ祝っています。